仕事力を10倍高める速読トレーニング

栗田式仕事力を10倍高める速読トレーニング

栗田式仕事力を10倍高める速読トレーニング

元々読むのは速い方だとは思うのですが、ここ数年、特に推理小説なんかだと犯人が知りたいあまり、気付くとかぎかっこ内のセリフだけで筋を追って「味わう」なんつーことは全くしてなかったり、小説以外のジャンルだと、ゆっくり読まないと内容が理解できなかったり、何か「読む」能力が鈍ってきたので、ここらで鍛え直そうと速読の世界をこの本で覗いてみた。(ほんとはもう一冊読んだけど、そっちは去年読んだものなので感想は書かない。)
 
音から光の読書へ、というのがコンセプトのようであるが、本来ならば何十万出して速読講座に通わねばならぬところ、この本にはけっこうな数の訓練法が記載されていて、お徳な内容になっている。
脳を鍛える体操についても言及しており、著者が「速読=仕事力アップ」と言っているように、速読ができるようになるには全身的な鍛錬が必要なのだろう。速い話、脳の処理能力を高めるということなので、小手先だけでは読むスピードは上がらないというのは肯ける。
 
「光の読書」なるものの初期段階は「面の読書」と名付けられているのだが、これは一行ずつ読んでいくのではなく二行、三行とまとめて意識的に視野に入れて内容も把握していくことである。
で、これ、意識してやってみると案外できるものですよ。
例えば二行まとめて読むと、当然、一行めに書いてあることを総て把握する前に二行目の頭に書いてあることも目に入ってくるわけだけども、そのまま行の終りまで目を移し終る頃には、最初に入ってきた二行目頭での情報と最後に入ってきた一行目終りの情報がちゃんとつながり、二行分で言われている情報が、ちゃんと頭の中で統合されるのである。
ってまだ普段の読書には全然応用できていないので、アレですが(笑)、けっこうな「積ん読」状態になってるので、がんばりたい。