JURASSIC JADE等@アポロシアター

3/29、名古屋アポロシアター
JURASSIC JADE、BOLD FAT MISSILE、METAL SAFARI、LINERATED STAIN、だったが2バンドめから観た。
 
 
METAL SAFARI
ずうううっと気になっていたので、興味津々で観た。
ってか初名古屋と言っていたので、これまで見逃していたわけではないんだな。
ゴーダシャンクスのころから非凡な才能を見せていたギターのHiroyuki氏のプレイを初めて拝見したわけだが、やっぱセンスがよい。
個人的にはメインリフ等よりブリッジあたりで入るフレーズでそのあたりを大変感じた。
判ってもらえるか判らないが、全然メタルじゃないけど、中崎英也に通じるセンスだと思う。
 
ボーカルは不思議と、咆哮系でありながらも整合性を感じた(好きなタイプの咆哮系)。
基本的にはSUNS OWLのMZM氏系列だが……ってか正しくはフィル・アンセルモの系譜だ。
 
 
BOLD FAT MISSILE
しょっぱなから新曲を3曲連発。
去年からすでに披露されている"Swine Preacher"のメインリフがいたく気に入っている私だが、初披露だった3曲目のメインリフはそれを上回った。
曲構成がこれまでの曲より凝っていてメタル寄りなのが気に入った理由のひとつでもあるが、いや、やっぱメインリフだな。単純なものほどカッコイイ、というのは真理なのだ。
 
そして、個人的にいつもハイライトとなっている、"Chaos in Wonderland"において一度だけ挿入される、イレギュラーなドラムフィルだが、今回は聞けて満足w あれはほんとに大人のカッコよさなんだよ。
 
あと、最後の曲が"Made By Lie"(ファーストアルバムで一番好きな曲)というのは非常に嬉しい構成だった。
パンキッシュな曲で終りを迎えるのもいいが、"Made By Lie"のような曲だとセトリにとても整合性を感じるし、私はこういう終りかたを求めていたのである。
(多分私は根がパンクスじゃないから。)
 
 
JURASSIC JADE
何を期待するか、というところは、全く白紙の状態で観始めた。
(JJを観るときは必ず事前に何らかの心構え(?)をするのだが。)
いつものSEの中いつもの登場のしかたをしたHizumiさんだが、その動きを目にしたとたん背中を冷たい電気が走るような感じで。
思えば、白紙の状態というのは、(精神的に)全くの無防備と同義と言ってよく、その状態で観るJJというのは恐ろしくもあり。
 
何つーか、今回はほんと、メンバーは観客を楽しませるためにライヴをやっているのだけれども、こちらは全く別の受け取り方をする(感じることが多すぎて私はほとんど動けなかった)、という点で、申し訳ないような気もしたが、それだけ恐ろしい力のあるバンドなのだということだ。
JJの持つすべてが構築する何か、それを感じられるのがライヴなのだけれども、その特別性に圧倒されながらも、やっぱり思ったのは、このバンドで一番危険なのはNobさんのギターの不協和音だということだ。
あの不協和音は、普段自覚できない、自分のなかの一番狂気に近い部分と共鳴する。
(歌詞等すべての要素を含め)そういう狂気が人間のなかに存在すると意識させることができるのは、JJだけだと思う。
(そしてそれがさっき書いたJJの「恐ろしい力」だ。)
 
セトリに関しては、レコーディングし終ったばかりだと言う新作から初披露の曲が2曲。
初期の暗黒スラッシュリフが復活していて期待大w
 
 
この日は4バンドだったから、各バンドじっくり観られてよかった。
特にJJは、あれだけ観られるとほんと嬉しい。短くてもあのすごさは目減りしないけど、やっぱ長いとより堪能できるね。
 
 
追記(女性向け)
今回JURASSIC JADEでHizumiさんを見ていて気づいたのだけど、女に生れるというのは、この体に閉じ込められることなのだと思った。
男性も身体的理由から来る制限(ってか男性の場合、欲望の抑制)というのはあるが、女性というのは、この身体的制限(単に力が弱いというだけではない。女性ならどういう意味か判っていただけると思う)を受けるなかでどれだけ本来の自分の力が出せるのか、それが試される性なのだなと思った。
 
ってこの流れで書くと誤解を生むなw
もちろんHizumiさんが女性ゆえに力が制限されている、という意味ではないですよ、何つーか、私は、他の女性に、いつも、「女に生まれてどーすか? どーなんすか?」と訊きたいんだよね、自分が女に生れて不幸だという気持ちをずっと持っていたから。(今は過渡期に入った。)
他の女性の答えが知りたいと思いながらHizumiさんを見ていて自分で出した答えがさっき書いたこと、というような感じかな。多分Hizumiさんに自分を投影したんだ。
 
女性に見えるものは男性に見えるものより明らかに多いと思うが(個人差はあるが)、判っても嬉しくないことが多いと思う、それなのに、「判って」しまったうえで、しかし、身体的には制限がある、というのが、とてつもなく辛いことのように感じる。
女にしか表現できないものがあるのは事実なんだが、それでもなお、私はまだ、女性が女であることから本質的に自由になれないのは足枷だと感じる。
(多分母性だなんだということに関心がないから。ほんと、子供を持つことに関心がないと、自分が女に生れた意味がほとんど感じられないんだよな。)
 
(あと、ちゃんと言っておきたいのは、私が、「女に生れるのは不幸」と思っている(いた)のは偏った感じ方であり修正は可能であると自覚していること、そしてまた、男性は男性で、男性に生れたゆえの課題があることは認識していること、という2点っす。)