桜の木の下で会おう

この季節、「さくら! さくら!」と騒ぐ日本人はあとを絶たないが、私自身は、きれいだと思いながらも、どうしても葉桜になった頃の心配事に思いを馳せてしまうのである。
 
ずばり、毛虫問題だ。
 
まだ、庭木をいじっていたら葉の裏に毛虫を発見とか、そういった遭遇のしかたであれば我慢ができるが、上から舞い落ちてくるのは勘弁していただきたい。しかも、勝手に落ちてきたくせにこちらを刺すなどの行為もやめていただきたい。
だから、5月あたり、友人らと待ち合わせる際、近くに有名な桜があるからと言って、風流なテイストを演出するため「桜の木の下で集合」などと提案するのは当然NGだ。
 
しかし逆に、よい肝試しにも利用できそうである。
葉桜の季節に桜の下で宴会を開いて、いつ上空から敵が降ってくるやも知れぬ緊張感の中で酒を飲む、転がる、歌う、などをする。特に虫嫌いのひとにとってはいい肝試しになろう。
 
でも私は絶対呼ばないでね。