先日のフィルム・イベントの感想(焦点:櫻井さん)

勝手に、
「フィルム・コンサートみたいなものかしら、今回のツアー(「十三階は月光」)はそこまで感動してないけど、まあ行くか」
てな感じに思ってたのですが、今回のツアーとあまり関係なく、デビュー以来の20年を振り返る、という内容でした。
 
最初は今回のツアーでの"降臨"のライヴ映像だったんだけど、そのあと、「今回のツアーを振り返って」みたいなインタビューをメンバーが受けていて、そのあとに、ナレーションが入って、「??」と思ってたら、昔の輝かしい映像が(笑)。
インディー時代のデビュー作である「Hurry Up Mode」のレコーディング風景が突如映され、観客みなどよめく。ってか笑う(笑)。一番変ったのは今井くんだけど、櫻井さんも初々しい感じで、多分彼のファンの人たちは悶絶していたと思う。
コーラスのレコーディングでは、今井くんとあっちゃんとヒデ(だったかな)がわざと肩組んだりして、それを互いに笑ったりして、仲良すぎて妄想系の書物を書いてる人たちは悶絶していたと思う。
兄ィも若い頃(当時23だっけ)からカッコイイね、ユータは変ってませんでした……ってことはないな、リアルヤンキーって感じでしたな、今の方が丸い感じがします。
 
 
まあこのあとB-Tの軌跡をずっと映像で追っていくわけだけど、ところで、今回のイベントでわしが一番考えたのは、櫻井さんの存在であった。
ってのは、たまにここでも書いてるけど、わし(ユータファン)は友人(ヒデファン)と、彼のことは
「真ん中で歌ってる人」
と呼び、けっこうさめた目で見ているんだよね。(作詞者としては評価しているけど。)
まあダントツで人気があるから、天邪鬼なわしらは彼に興味があまりないんだろうけど、例えばあっちゃんが結婚したときの騒ぎとか、理解できるようなできないような、というのが正直なところであった。
 
んだけど、実はわし、ユータファンになるまでは2年くらいあっちゃんファンだったんですよ。
高1でB-T好きになって、とりあえずボーカル好きになるのがデフォでしょ、みたいな感じだったんだけど、高3のときに「ユータファンになろ」と決めて、実際になったw(どうやって「好きになろう」と決めて好きになれたのか、当時の心理状況は不明。)
だから、櫻井敦司という人のファンでいるってのがどういう状態であるかは、何となく思い出せるのだが、何せ「B-T講座履修」の一環みたいな感じで、その講座の第一科目が「桜井敦司」だったから好きになってた、ってやつなんで、「ほんとに心奪われ」みたいなのはよく判らんのですよ、今でも。
 
ところが、今回、昔の映像見てて、心情的に理解ができました。櫻井敦司が好きでたまらん、という気持ちを持つことは、そんなに難しいことじゃないんだなというのが。
「もし彼が自分と同い年くらいで、しかも彼を初めて見たのが二十台前半とかだったら、『一生桜井敦司!』みたいな感じになってたかもなー」
と思ってね。
よく判らんけど……多分、わしはある程度ミュージシャンとして洗練されてからの櫻井さんしか知らないんですよ、初めて見たのは「Taboo」の時代だから、まだ彼も22くらいだったとは思うけど、自分はその頃まだ15とかだからね、特に興味も湧かず。
で、実際B-Tが好きになったのはあっちゃんが24のとき(「悪の華」)ですから、洗練されてた、と言うかあの頃は彼が一番「人間じゃない(ほどきれいな)」時代でw、そういう意味では一般社会の人ではない空気は十分持っていたわけだ。
でも、自分が例えば22くらいのときに、
「あり得んほどの美人さんなんだけどどっか垢抜けない感じで自分の価値が今イチ判ってなさそで自信なさげなんだけどでも必死でがんばっているボーカリスト
が現れたら、死語だけど「イチコロ」だと思うな。
ま、あっちゃんの魅力がいわゆる「母性本能をくすぐる」系のものであることは、すでに結論としてそこら中で語られていると勝手に想像するけども、今回やっと実感いたした。
 
って実感しながらイベントにてB-Tの軌跡を見てたわけだが、だんだん今に近づいてきて、最後、「十三階は月光」のライヴシーンになると、ちゃんと「真ん中で歌ってる人」的見方しかしてないことに気づいて自分でワロタ。
 
 
ということで、久々に歌詞以外のことでB-Tの櫻井さんについて考えてみますた。
バンド全体については今度書こうと思ったんだけど、どうせ「今度」と言ったことはやらねえ人間だから、ついでに長いけど書いておきます。
 
やはりほんとに画期的なバンドだったのだろうなと思う。インディー時代にキャパが1000人のハコ(豊島公会堂)でライヴやるというのは日本では初だったそうだし、アプローチしてくるメジャーレコ会社に「メンバーを変えさせないこと」を条件に提示した、ってのは珍しくないかも知れないが、絶対譲らなかったってのはなかなかなかったと思う。
ま、細かいことは置いておいてだね、結論はこれだけでしょ、「このバンドさえあればいい」と。去年くらいからこういうことは書いてたかも知れないけど、これが今の自分の本音です。他にどんな言葉を尽して説明しても冗長に思えるほど、「このバンドさえあればいい」ってことで。
 
追記1
「櫻井さんは自分の価値が今イチ判ってなさそで」と書いたけど、実際彼は確か、「悪の華」くらいまで、「すごいカッコイイですね」とか「すごい美形ですね」と言われても否定していた。テレで「いやあそんな」って感じでなく、ほんとに否定してたと思う。「悪の華」くらいまで、と言ったのは、昔、大槻ケンヂのラジオに出たときに、顔をほめられて、「……もう否定しない」と言ってたので。

追記2
今、87年当時のライヴ音源を聴いています。”Fly High”を不意に演奏されると泣きますよ、ヤバス。