心強きかな、三人の衆

これまで何度かここで話した会社の泉氏(仮名)の話であるが、彼は頭髪の危機を抱えている。
 
彼が我が課にうつってきてから、彼の右隣は彼が「げろはげ地蔵」と名付けた、同じ悩みを共有している同僚が座っている。
泉氏は時折、
「反射し合って眩しいでしょ」
などと、近隣の人に自虐的な問いかけをし、相手を困らせていた。
 
ところで、このほど、しばらく空席だった泉氏の斜め後ろに引っ越してきた人がいるのだが、彼もまた同じ危機に瀕している人であった。
 
で、先日、泉氏らと食事に行ったとき、氏が、
「最近、心強いんだよね。3人に増えたから」
と言うから何のことかと思ったら、上記新たに引っ越してきた人のおかげで近隣にいる危機仲間が3人に増えたことらしく、「心強い」という言葉に、危機仲間への愛が込められているのを感じた。
 
ここで一句:

冬山に 心励ます 同士かな
 
お粗末。