フランス人は英語を話さないとは本当か?

特にリサーチしたわけでもなく、私の浅い経験からのみの話になるが、暇つぶしにごらんください。
 
かつて、よく、フランス人は英語を話したがらないと聞いたし、それだけでなく、彼らは不遜な連中であるとも聞いていたので、フランスに行ったときはどきどきであった。
10年前に友人と2人で英仏伊に行ったのだけれども、フランス語とイタリア語に関してはとりあえずの挨拶等を覚えただけだったのだ。(イタリア語はなぜか「トイレはどこですか?」も覚えた。理由は忘れたw)
ルートとしては、英→仏→伊だったので、フランスに乗り込んだときは頭の中は英語優先状態になっており、さらに悪いことに、友人はドイツ文学学科だったため、ロンドンにいるときに私はなんちゃって英語、友人はなんちゃってドイツ語で会話をするという、意味不明の行動をしていたため、シャルルドゴール空港に着いたときは、英語とドイツ語に共通の「はい」という返事、「やー(英:Yeah/独:Ja)」という一言が頭に定着しすぎていたのである。
 
で、フランスに着いて早々、空港でパリに行くためのタクシーに乗ろうとしたときに、「フランス人、噂通り!」な事態が起った。
トランクに荷物を入れてくれてる運転手の
「(行き先は)パリ?」
の問いに、私は反射的に
「やー」
と答え、運転手は、
「……『やー』ね」
と呟いてから車に乗り込んだのであった。
私は、車中、
おーこれがフランス人か
とか
そんくらいでムッとすんなや、「うい」と言えば満足だったか、え?
とか
ん〜しかしほぼ唯一言えるフランス語は「うい」くらいなのでここで使っておくべきだったか
とか
でも頭の中「やー」なんだもん!
とか色々思っていたのであるが、こういう感想を持ったのは、後にも先にもこのとき一回だけであった。
つまり、こちらが英語を話してイヤな顔をするフランス人は、彼以外にいなかったのである。こちらへの返答も、普通に英語で返ってきた。
それどころか、ひとをおちょくるのが好きな人率が高いのか、空港の税関の時点から職員にかつがれ、ホテルでもロビーの人におちょくられ、「な、なんだ、フランス人、おもろいじゃないか」と、不遜というイメージが払拭されてしまった。(私がからかいやすそうに見えるだけかも知れないが。)
 
その後、仕事で会ったフランス人に一度、「フランス人は英語を話したがらないという話があるが?」と訊いたが、やはりそれは昔の話であり、昨今はむしろ積極的に英語を話せるようにがんばっている若者が多いとのことであった。
 
ま、今思えば、やはり外国に旅行するのであれば、なるべくその国の言葉を話すのが望ましいとは思うし、フランスのイメージにしても、戦後の歴史なんかちょっと調べると、フランスは自分らのことを棚にあげて何を偉そうにぬかしているのであろうか? とか思うのだが、ま、10年前の旅行は、楽しかったっす。